修了者の声


阿部 謙太郎

阿部 謙太郎

  東北地方の診療拠点となっていることも多い当院の診療科には、診断や治療が困難な患者さんが各地から集まります。病棟で早朝から分刻みで何度も採血や採尿を行い、多くの負荷試験や新しい検査を行うことで、今まで原因不明だった症状にも病名がつき治療が可能になる経過に携われたことは、とても貴重な経験でした。
  臨床研究にも力を入れており、ローテート中の診療科で臨床試験(治験)に参加させていただくこともありました。新しい治療方法が生み出されていく貴重な機会に立ち会うことができ、医学の進歩を間近で体験することができました。
  また、国の臨床研究中核病院にも選定されており、日常の診療のみならず新しい医療への挑戦を日々行っています。今の医療のその先を垣間見ることで、研修生活にもより一層身が入りました。
  「研究第一」の東北大学で、新しい医療が生まれる瞬間を是非体験してみてください。

逸見 朋隆

逸見 朋隆:耳鼻咽喉・頭頸部外科

  医師としてのスタートである初期研修医の時期に、どのような指導を受けられるかで研修の質は大きく変わると思いますが、当院の指導医のレベルは非常に高く教育体制も整っています。
  耳鼻科をホスト診療科とし、指導医の先生のアドバイスのもと専門に特化したプログラムを組んだことで、最短距離でのスキルアップができたと思います。
  耳鼻科研修では手術指導も積極的に行っていただき、口蓋扁桃摘出術や術後性上顎のう胞開窓術、内視鏡下鼻副鼻腔手術、リンパ節生検術、気管切開術などの基本的な外科手技を身につけることができたほか、研修医が携わることが困難な頸部郭清術の執刀も複数回経験させていただく機会もありました。
  大学病院で最先端の医療を経験する一方で、たすきがけで行かせていただいた市中病院ではcommon diseaseを多く診ることができただけでなく、複数の病院を回ることで自分の行ってきたことが正しかったかを試す場でもあったと感じています。
  また、大学病院でしかローテートすることのできない科があるということも当院の研修の魅力の一つです。例えば救急科や救命救急センターのある研修病院は少なくありませんが、実際に24時間体制で救急患者の初期対応や管理を救急医から学べる研修病院は多くありません。総合感染症科では臨床を志している人であれば必ず処方するであろう抗菌薬の使い方、発熱患者における身体診察を専門医師の下で学べます。
  初期研修において、2年間の成長に一番必要なものはやはり各個人のやる気であるとは思いますが、環境も重要であることは間違いありません。「型にはまった」研修生活を過ごして後期研修を迎えるのか、それとも何か強みを作って後期研修を迎えるのか。新専門医制度も見越して皆さんには是非、東北大学病院での初期臨床研修を選択してもらえればと思います。

遠藤 愛子

遠藤 愛子:精神科

  東北大学病院の研修では、志望する精神科をホスト科とし大学で8ヶ月、内科や小児科、産科を関連市中病院で約1年の研修というプログラムを組ませていただきました。
  多くの先生に指導いただきながら精神科を重点的に回り、多彩な症例を長期に経験することができたのはもちろん、内科全般を市中でローテートし、大学の救急~当直業務で、それらの経験をより深くフィードバックさせてもらえたことは、非常に大きな勉強になったと感じています。
  様々な専門を持つ先生方の下で学ばせて頂くことで、研修終了後の構図も描きつつ、バランスよく研修を進めていける点も特徴的でした。
  全国から研修医が集まり、ときに各地の関連病院に散りつつも何かと励ましあい助け合いして、悩んだり笑ったり、個性を尊敬しあえる貴重な2年間でした。この研修生活をいつも暖かく見守り、支えていただき、感謝しております。本当にありがとうございました。

山本 圭佑

山本 圭佑:卒後研修センター

  2014年4月に初期研修をスタートし、神経内科、血液・免疫科、腎・高血圧・内分泌科、救急科、整形外科、精神科、麻酔科、外科、循環器内科、血管外科とローテートしました。この2年間を振り返ってみれば、その時々が目一杯であっという間に過ぎ去った気がします。
  東北大学では大学病院は研修病院として適切ではないという風潮がありますが、初期研修を終えて改めて振り返ってみれば、私はこの2年間にとても満足しているように思います。大学病院では専門性の高い疾患を経験し、救急では重症例の初期対応も学ぶことができました。また、関連病院でも研修を行うことができるのが大学研修の利点であり、私はみやぎ県南中核病院で6ヶ月間研修を行い急性期の症例も経験することができました。快く研修を受け入れてくださったみやぎ県南中核病院には大変感謝しております。
  4月からは初期研修を終え、また新たなスタートが始まろうとしています。私は救急医として引き続き東北大学病院で働くこととなりましたが、この2年間の経験を活かし、医療に励んでいきたいと思います。

山﨑 龍一

山﨑 龍一:卒後研修センター

 将来の進路は脳科学に関連する科にすると決めていた私にとって、東北大学病院での初期研修は適していたと思います。精神科、神経内科、脳神経外科、老年科、放射線科(神経放射線含む)といった自分の興味のある分野を中心に、内科・救急を主として組んだプログラムにより、モチベーションを保って研修生活を送ることができました。
  東北大学での初期研修は、志望科がある程度決まっており、ホスト診療科制度のメリットを享受できるという人に特におすすめできますが、そうでない場合でも自由度の高いプログラム編成が可能なため様々なニーズに対応できると思います。勿論、自由度の高さゆえある程度の目的意識が必要であることは他の研修病院同様ないしそれ以上だとは思います。
  5~6年生の皆様は研修病院に関して様々な情報が錯綜しており悩む時期だと思いますが、当院では豊富な関連病院での長期研修が可能であり、もしかしたらその悩みの一つの解決策となるかもしれません。是非当院での研修を検討してみてください。