加齢・老年病科

加齢・老年病科|初期研修要項

定員(同時期に受け入れ可能な人数)

最大3名

指導体制

主治医制ではあるが、チームの一員として診療に従事する。

  • 日本内科学会認定内科医 5名
  • 日本老年医学会認定老年病専門医 3名
  • 日本認知症学会専門医 3名
  • 日本神経医学会認定神経内科専門医 1名
  • 日本呼吸器学会認定呼吸専門医 1名
  • 日本医学放射線学会認定放射線科診断専門医 3名
  • 日本核医学会核医学専門医/PET核医学認定医 3名
  • 日本脳神経外科学会脳神経外科専門医 1名
  • 日本脳卒中外科学会脳卒中専門医 1名

研修期間

1~3ヶ月

初期研修到達目標

高齢者において頻度の高い疾病や課題に適切に対処できる基本的診療技能を身に付ける。高齢者は、意図しない衰弱、筋力の低下、活動性の低下、認知機能の低下や精神活動の低下など、心身が脆弱した状態 (フレイル) に陥りやすく、また疾病により日常生活の自立度が低下しやすいことより、老年病診療においては医療から介護までが一連のプロセスであることを理解し、日常生活動作 (ADL) や生活の質 (QOL)、社会生活環境、認知機能や精神的な問題などへの包括的アプローチが必要とされる点で、臓器別内科診療とは異なることを理解する。

患者ー医師関係
  • 高齢者を全人的に理解し、患者・家族と良好な関係を築くことができる。
  • 高齢者と高齢者を抱える家族のニーズを理解できる。
  • 患者のプライバシーに配慮し、守秘義務を果たすことができる。
  • 検査や治療について適切に説明することができ、インフォームドコンセントを得ることができる。
チーム医療
  • 診療チームのメンバーと良好な関係を築ける。
  • 職場のルールに従い、看護師等他の職種と協調して働ける。
  • 診療チームにおける自己責任を果たせる。
  • 他科依頼、他科への返信を適切に行える。
  • 診療に必要な文書の作成や退院マサリー作成を遅滞なく行える。
医療安全管理
  • 常に安全な医療行為を心がける。
  • 安全管理の方策を身に付け、危機管理に参画できる。
  • 医療安全マニュアルを理解し遵守できる。
  • 不確実なことや自己の能力を超えることを強行せず、指導医に援助を求めることができる。
  • 医療廃棄物の扱いを習熟する。
医療の社会性
  • 保険医療法規や制度にのっとり適切な診療が行なえる。
  • 医療保険、公的介護保険、公費負担医療の仕組みを理解する。
  • 高齢者においては、病院医療と在宅医療が一連の連続したプロセスであることを理解し、退院支援(地域医療連携)センターと協調できる。
診療技能と問題対応能力
  • 高齢者のペースに合わせて医療面接や診察を行なえる。
  • 高齢者の潜在的な栄養摂取障害に対応できる。
  • 包括的高齢者総合機能評価(CGA)を実施できる。
  • Geriatric Giants(高齢者医療における6つのI)を理解する。(高齢期では背景疾患が異なっていても共通してあらわれてくる症状があり、これらの非特異的な症状は社会・環境の問題として処理されていることが多い)
  • Intellectual failure (認知機能不全)
  • Incontinence (失便や失禁がある)
  • Immobility (起きられない)
  • Instability (ふらついて歩けない)
  • Iatrogenic disease (医原性の疾患である)
  • Inability to look after oneself (自身の健康管理ができない)
  • 認知症等の診断に用いられる脳MRI/CT検査、脳血流スペクト検査、MIBG心筋シンチグラフィーおよびダットスキャンなどの最新の画像検査の疾患に特徴的な所見が読影できる。
  • 厚生労働省が定める「臨床研修の目標」を達成する。
  • 高齢者の救急医療対応ができる。
  • 介護老人保健施設や長期療養型病床を経験する。

研修内容

1. 病棟業務
  • 新入院患者の面接、病歴聴取、診察を行う。
  • 受け持ち患者の検査計画・治療計画を立案する。
  • 新入院患者の高齢者総合機能評価 (認知機能、身体機能、移動能力、嚥下機能などの症状・状態評価に、生活機能評価を加えた多方面からの評価) を行う。
  • 患者の病状、検査(検査前の説明と検査結果の説明)について、逐次患者・患者家族に説明してインフォームドコンセントを得る。病状の説明は原則として指導医(または病棟医長・外来主治医)と一緒に行う。
  • 退院サマリーを作成し、病棟医長の検閲後に提出する。
  • 毎週火曜日午後の病棟カンファレンスの際、受け持ち症例のプレゼンテーションを行う。さらに病棟に入院している患者の問題点などについてのディスカッションに参加する。
  • 所属チームの受け持ち患者の診察や治療に積極的に参加する。
  • 毎週金曜日朝の新患カンファレンスに参加し、新患患者の病態などに関してのディスカッションに参加する。
2. 学術教育活動
  • 当診療科では毎週、抄読会などの勉強会を開催している。自由に出席できる。
  • 認知機能検査や高齢者総合機能評価の実践トレーニングを行う。
  • 当科は、アルツハイマー病総合診断体系プロジェクトの臨床コア施設である。
  • 臨床病理検討会 (CPC) や院内公式カンファレンス、倫理規定講習会、リスクマネージメント講習会などには積極的に参加すること。
  • 珍しい症例や新規性のある症例などを受け持った場合、老年医学会地方会などで積極的に発表するように努めること。

研修スケジュール

午前 午後
病棟診療 病棟診療
抄読会、病棟診療、病棟検査 医局会、病棟総回診、病棟カンファレンス
新患外来 病棟診療、包括的高齢者総合機能評価
病棟診療 病棟診療、抄読会
新患カンファレンス、病棟診療 病棟診療

女性研修医へのメッセージ

多くの女性医師は、医師としてのトレーニング時期と、出産育児といった女性としての人生の最も多忙な時期を同時期に抱えることに医師と家庭の両立という難しさがあります。東北大学病院では、2008年度から、育児短時間勤務雇用制度が正式に導入されました。育児をしながら勤務を続けたい場合は、上述の制度あるいは育児部分休業制度を利用しながら、自分の人生をデザインすることができます。当科は、高齢者とくに後期高齢者を診る診療科ですが、育児と介護問題は、どこか共通する点も多く、女性に適している診療科であると思われます(実際、米国には多くの女性の一流の老年科医がいます)。現医局には、上述の制度を利用しながら、仕事と家庭とを両立している先輩女性医師が複数おります。長い人生設計を考えたとき、長く細く続けられる診療科はいかがですか?

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